これまで電話や電子メールなどでやり取りをしていた意思疎通やコミュニケーション。やや敷居が高く、気軽に連絡できないのが難点でした。そこで、生まれたのが、ビジネスチャットと呼ばれるサービスです。

チャット形式のアプリによりスピーディかつ、簡単にコミュニケーションをとれるようになりました。業務を効率的に進めたり、意思が統一されていないことで起こるトラブルを防いだりできます。

当記事では、新しく生まれたビジネチャットの利点やシェア率、市場規模などについて解説していきます。

スタッフの団結が高まるのがメリット

ビジネスチャットはチャットという形で情報を伝えるのが原則なため、かつては電話や電子メール、社内のSNSでやり取りしていた情報の伝達や共有が大幅にスピーディになり、会社の中で迅速に情報が共有できます。

またそれだけではなく、短いメッセージをスマートフォン等で送ることが可能です。スタッフ同士の意見の交換もしやすくなり、団結力も高まります。コミュニケーションをとるのが苦手なスタッフも、勤務先に馴染みやすくなるでしょう。

日本国内だけではなく、外国からも色々なアプリが取り揃えられていて、有償版のアプリもあれば無償版のアプリもあもります。

パソコンからのアクセスはもちろんのこと、タブレット端末やスマートフォン等のモバイル端末にも対応。さらには、2人でしか会話することが出来ない電話とは異なり、何人かの人にまとめて送信できます。その他、チャットメンバー同士が離れたところに居ても、小規模な社内会議を開くことも可能です。

短いメッセージを1つの画面でまとめて閲覧することが、可能なため電子メールよりスピーディな行動が出来ます。

迷惑メールなどが着信するようなことも、もちろんありません。

アプリによってはスタンプを1つ送るだけで、気軽に挨拶などをすることも出来るため、会話が面倒臭いという人にも適しています。コミュニケーションをとることに躊躇している人でも、一歩前に踏み出すことが出来るきっかけになる可能性があります。

シェア率は3割ぐらいで外国のほうが導入は進んでいる

ビジネスチャットのシェア率や導入状況はどのぐらいなのでしょうか。また、市場規模はどれぐらい大きいのでしょうか。

海外の大手ビジネスチャットでは、利用者が200万名を超えています。あくまでも参考程度とはなりますが、この点から見ても、グローバル社会での市場規模はとても大きいと言えるでしょう。

それでは、日本国内での導入率はどうでしょうか。総務省（2018）の統計によると、日本国内では民間会社の23.7％のシェア率となっています。

日本でのビジネスチャットの普及率が低い理由は、「集団行動が得意」「保守的な文化」であることが挙げられます。

日本人は和を重んじる国民性であり、比較的周りと協調するのが得意です。また日本には伝統や風習を大切にする文化があり、新しい価値観を取り入れるのに時間を要してしまうのです。

しかし、日本でもコロナ渦でリモートワークが加速したため、現在では導入率が急速に高まっている状態です。

いっぽうで、例えばアメリカでは個人による実力主義である反面、スタッフとの連携が苦手な傾向があります。こうした背景から専門のツールを利用して、個人の業務を一体化させる必要がありました。

またアメリカは自由主義であり、革新的な発想を受け入れる文化があります。そこで、新しいコミュニケーション手段として、ビジネスチャットを開発し、瞬く間に導入が広まっていきました。

市場規模は年々大きくなってきている

前述のとおり、海外では主流になりつつあり、日本でのシェア率も年々拡大傾向にあります。

ビジネスチャットに類似したサービスに社内SNSがあります。社内SNSもビジネスコミュニケーションを円滑にするものですが、TwitterやInstagramのようにオープンな空間でやり取りします。

この社内SNSサービスは、2014年の時点で、およそ26億円もの市場規模があります。前年比でおよそ1.3倍に拡大しているのです。更さらにに2017年には、社内SNSサービスの市場規模は、およそ44億円に成長しています。

あくまで参考程度にはなりますが、社内SNSに関心がある企業は、ビジネスチャットにも関心があることが推測できます。そのため、社内SNSと同じく、ビジネスチャットの市場規模も拡大していると考えられるでしょう。

しかし、ビジネスチャットのサービスを提供しているのは大手の外国のメーカーがほとんどとなっています。

大手の外国のメーカーが提供しているリリースしているビジネスチャットでも、機能が独特で使い心地が良くなかったり、ややこしかったりすると利便性が損なわれてしまうのです。

また、やり取りをした内容が製造元である、外国のメーカーに漏れてしまうリスクが拭いきれません。

不具合が発生したとしても外国のメーカーの場合は対応をしてくれる可能性が低いです。

そのため希望した改善をあまり期待することが出来ません。

ですので近頃では日本国内のメーカーが提供しているサービスが注目を集めています。

日本国内のメーカーであればセキュリティも、しっかりしているので安心して利用することが可能です。